50歳未満にはファイザーワクチンを推奨するという8日夜の発表から一夜明け、連邦政府は追加で2000万回分のファイザーワクチンを確保したことを発表しました。
オーストラリアの予防接種専門パネル、ATAGIは8日、ヨーロッパの当局がアストラゼネカ・ワクチンの接種と稀な血栓症との関連性を確認したことを受け、50歳未満のアストラゼネカ・ワクチン接種を見直し、ファイザーワクチンを推奨することを発表しました。
アストラゼネカ・ワクチンはオーストラリアのワクチンプログラムの大多数を占める予定であったため、今後のワクチン展開に懸念が広まっています。
9日、スコット・モリソン首相は、政府が追加で2000万本のファイザー・ワクチンを確保したことを発表。これによりオーストラリアでは合計で4000万本のファイザーワクチンが提供されることとなります。
同日朝開催されたナショナル・キャビネット後会見を行ったモリソン首相は、これら「2000万本は、今年の第4四半期頃に利用可能になると予想している」と述べ、ワクチン展開計画の「再調整」についても議論されたと明かしました。
その一方で現時点では大多数が50歳以上である、ワクチン接種グループ、「1Aと1Bに焦点を当てる」ことを強調しました。
ATAGIによる新たな医学的アドバイスでは、50歳未満がアストラゼネカ・ワクチンを接種する際には、そのメリットがリスクを明らかに上回ることを確認し、すでに同ワクチンの初回接種を行った人は、重篤な副作用がない限り、2回目の接種も安全に行われるとしています。
モリソン首相は、「この新たな勧告は、アストラゼネカ・ワクチンを禁止するものではない」と繰り返し述べています。
「これらの副作用は非常に稀なケースです。アストラゼネカ・ワクチンの禁止を意味するものではありません」
「100万人に5~6人の確立で報告されており、かなり稀なケースです。しかし、これらは認識される必要があります。オーストラリアの人々が十分な情報を得た上で意思決定できるようにすることが重要です」
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