洪水への備え方

クイーンズランド州沖で発生したサイクロン「アルフレッド」がオーストラリアに接近しており、一部の地域では洪水に注意するよう警告されています。では、どのように洪水に備えたらよいのでしょうか。

Road closed

Source: Getty Images/Theo Clark

Key Points
  • 冠水した道路では運転を避ける。高さ15センチの水でも車は浮いて、流されます
  • 支援が必要な場合は州の緊急サービス (SES) 13 25 00に連絡、命に関わる状況は 000 に連絡
クイーンズランド州沖で発生したサイクロン「アルフレッド」がオーストラリアに接近しており、クイーンズランド州南部とニューサウスウェールズ州北部の地域では洪水に注意するよう警告されています。

しかし、保険会社大手アリアンツのナショナル・クレームマネージャー、マーク・オコナー氏によると、オーストラリア人は洪水に関する知識が乏しく、必要な備えをしていないと指摘しています。
Standing on the roof in the storm
Source: Getty Images/Colin Anderson Productions
ではどのように準備をしたらよいのでしょうか。

万が一のために備える

普段からできることは、隣人や地域の緊急支援機関に話を聞くなどして、リサーチをすること。また、毎年保険契約を確認すること、家族の緊急対応計画を作成することを、オコナーしはアドバイスしています。

ビクトリア州緊急サービス(VICSES)のデビッド・ベイカー副長官は、火災や洪水に備え、非常用リュックを用意するよう呼びかけています。
救急箱、水、食料、携帯の充電器などを入れた非常用リュックを準備しましょう
マーク・オコナー氏
もし、自宅が浸水する可能性がある場合は、貴重品などを高い場所に上げるなど、事前に準備をすることもベイカー氏は提案しています。

災害に備え、自宅をどう準備できるかは、お住まいの州・テリトリーのSESウェブサイトでご確認ください。
Tropical downpour
Source: Getty Images/Charles Briscoe-Knight
またベイカー氏は、洪水が発生した際にトイレや排水から下水が上がってこないように、土や砂を詰めたゴミ袋や買い物袋であらかじめ下水道や排水溝を塞いでおくことも勧めています。

避難が必要な場合は、出発前に経路を計画し、別のルートも確認して、安全に目的地へ移動できるようにしてください

できるだけ早く避難する方がより安全です。

冠水した道路を運転しない

豪雨のときは、水たまりや冠水した道路が浅く見えても、鉄砲水が発生する可能性があるため、運転は避けましょう。洪水時の主な死因は、車で氾濫した水の中に入ることです。

激しい豪雨に見舞われた場合は、安全な場所に車を止めるか、高台へ移動するのが最も安全です。
車によっては、高さ15センチの水でも流される場合もあります。非常に危険です。
デビッド・ベイカー副長官
車から降りられなくなった場合は、トリプルゼロ(000)に連絡してすぐに助けを求めないと、命に関わる緊急事態になる可能性があります。
Driving through deep water
Source: Getty Images/Tobias Titz
ロイヤル・ナショナル・ライフセービング・ソサエティのナショナルリサーチマネージャー、ステイシー・ピジョン氏は、歩行者はいかなる状況でも洪水に巻き込まれないように注意すべきだと警告しています。

その場から逃げることができない場合

増水した水に巻き込まれ、その場を離れることができない場合は、命にかかわる事態となりますので、最も安全で高い場所に避難し、トリプルゼロ(000)に電話する必要があります。

水位が上がると、住居が孤立したり、停電や下水道などの設備に支障をきたす可能性があります。

外へ出られない場合でも、水道が使える場合は、容器に新しい水を溜めておくとよいでしょう。

冷蔵庫の食べ物は、電気が止まるとほとんど食べられなくなりますので、注意してください。

洪水で孤立してしまった場合は、無理に避難しようとしないでください。

洪水に巻き込まれたら?

  • 流れに逆らわない
  • 手を上げて助けを求める
  • 仰向けに浮いて、頭を水面から出す。
  • エスキーやボール、ブギーボードなど、浮くものにつかまる
また、救助しようとして溺れる人が多いので、自分から水の中に入って救助しようとしないことが重要です。
000に助けを求めるのが一番です。浮くものを投げ渡して、その人ができるだけ水面にいられるようサポートしてください
緊急時には人命が第一であると、ベイカー氏は強調しています。
洪水への備えに関する詳細は、お住まいの州の緊急事態サービス(SES)のウェブサイトまたはロイヤル・ライフ・セービング・オーストラリアのウェブサイトをご覧ください。

最新の天気予報と最新情報については、気象庁のウェブサイトをご覧ください。

洪水地域で支援が必要な場合は、SESに連絡してください(電話番号:13 25 00)。

生命関わる危険な状況は、すぐに000に電話してください。

言語サポートについては、国の翻訳・通訳サービス(13 14 50)に電話をかけ、指定された機関にご連絡ください。
Road closed at night
Source: Getty Images/Rafael Ben-Ari
オーストラリア各地の緊急事態に関する最新情報は、ABC Emergencyをご覧ください。

 

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Published

Updated

By Amy Chien Yu-Wang
Presented by Yumi Oba

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