グレーターシドニー、ロックダウンの4週間延長を発表 新規感染者177人

リバプール・ホスピタルでは90代の女性が死亡し、デルタ株に関連したニューサウスウェールズ州の死者は11人に上りました。

NSW Premier Gladys Berejiklian speaks to the media during a COVID-19 update and press conference in Sydney, Wednesday, 28 July, 2021.

NSW Premier Gladys Berejiklian speaks to the media during a COVID-19 update and press conference in Sydney, Wednesday, 28 July, 2021. Source: Getty Images

グレーターシドニーのロックダウンが8月28日まで、少なくとも4週間延長されることが発表されました。

ニューサウスウェールズ州では28日、新たに177人の新規感染者が確認されており、少なくとも68人は感染期間のすべて、または一部をコミュニティで過ごしていることがわかっています。62人の隔離状況については現在調査中です。
またワクチン接種を受けていなかった90代の女性が、リバプール・ホスピタルで亡くなり、デルタ株のアウトブレイクに関連した死者は11人に上りました。チーフ・メディカル・オフィサーのケリー・チャント氏は、女性の死はこの病院内で報告されている集団感染との関連性はないとしています。

リバプール・ホスピタルでは、看護師2人と学生看護師1人の陽性が確認されたあと、9人の患者からも陽性が確認されました。

現在ニューサウスウェールズ州では165人が入院、そのうちの56人が集中治療室で治療を受けており、2人が人工呼吸器を必要としています。

今回の延長は、最初の地区がロックダウンされてから、規制が9週間に渡ることを意味します。

ベラジクリアン州首相は、コミュニティの忍耐に感謝すると同時に、「この目の前の状況に対処しなければならない」と理解を求めました。

新たな規制

28日深夜より、グレーターシドニーの住人は買い物を、地元のLGA(ローカル・ガバメント・エリア)内で済ませることが求められ、またLGA内で商品が入手できない場合、自宅から10km圏内に移動を制限することが求められます。

パラマッタ、キャンベルタウン、ジョージズリバーの不要不急の労働者は、仕事のために地域を離れることができない、「懸念されるLGA」に追加されます。この「懸念されるLGA」には、すでにカンタベリー/バンクスタウン、フェアフィールド、リバプール、ブラックタウン、カンバーランドが含まれています。

7月31日以降、カンタベリー/バンクスタウンで働くすべての必須労働者は、仕事のために地域を離れる際に3日おきの検査を受ける必要があります。
NSW Chief Health Officer Dr Kerry Chant speaks to the media during a COVID-19 update and press conference in Sydney, Wednesday, 28 July, 2021.
NSW Chief Health Officer Dr Kerry Chant speaks to the media during a COVID-19 update and press conference in Sydney, Wednesday, 28 July, 2021. Source: Getty Images
一方、フェアフィールドでは感染者数が安定してきたことから、現在必要とされている、必須労働者の3日毎の検査は、高齢者施設並びに医療従事者のみに緩和されます。

また「懸念されるLGA」以外の地域では、7月31日から建設業務が再開されます。ただし現場には住人が住んでいないこと、1人4平方メートルのルールに従うこと、COVID-セーフプランを導入することなどが条件となり、その遵守が厳しく求められます。

また州政府は、一人暮らしの人が家族や友人を1人選び、自宅を訪問できる「シングルバブル」を導入することを明らかにしました。 

一方、12年生は8月16日より、対面授業が再開する予定です。
政府は教育省と協力し、学生を対象に迅速な抗原検査を導入するほか、懸念される8つの地域の生徒を対象にワクチン接種計画を開始するとしています。ジョン・バリラロ副州首相は、必要とされるファイザーワクチンは、ニューサウスウェールズ州の地方部や農村部から振り分けるとしています。

ニューサウスウェールズ州のドミニク・ペロッテ蔵相は、州政府と連邦政府のジョブセーバープログラムを「大幅に強化」し、ロックダウンの延長で影響を受けた企業や個人へのサポートを補強すると述べました。

ワクチン接種は「私たちの未来」

州当局は、ウイルスの蔓延を封じ込めるため、グレーターシドニーのすべての年齢層に対してワクチン接種を受けるよう、改めて呼びかけています。

18歳以上の成人は28日より、アストラゼネカワクチンを参加薬局で予約することが可能となるほか、30日からは大規模接種センターに予約をいれることもできます。
チャント氏は「ワクチンは私たちの未来を左右するもの」とし、市中感染があるこの時期、「すべての年齢層でCOVIDワクチンの接種率を上げる必要がある」と訴えています。

またシドニー西部のプレアウッド・ユース・コミュニティ・センターが、アストラゼネカワクチンのウォークイン・クリニックとして開設されることも明らかになりました。

ニューサウスウェールズ州では、人口の30.4%がファイザーとアストラゼネカのいずれかのワクチンの初回投与を受けています。

また2回目の投与を終えているのは、約13.1%、107万人です。

 

With AAP. 

 

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Published

Updated

By Emma Brancatisano
Presented by Yumi Oba

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