旧正月を祝い、オーストラリアポストから「寅年」の切手が発行されました。
1月に発行された寅年の記念切手セットは、福を招くとして日本でもお馴染みの招き猫のデザインが施されており、「楽観的で目的のある1年をもたらす」とされる「寅」に、さらなる幸運が招かれます。
この「ラッキータイガー」切手のデザインを手掛けたのはシドニー在住のイラストレーター、クリッシー・ラウさん。
中国系オーストラリア人アーティストが、オーストラリアポストから依頼を受けて旧正月切手をデザインするのは今回で2回目です。
「ラッキーキャット(招き猫)はアジア系のお店でよく見かけると思いますが、彼らの主な役割は、富を引き寄せることです」とラウさんは説明します。

Year of the Tiger 2022 stamps Source: Australia Post
「東洋と西洋の文化に共通するイメージで、多文化主義のシンボルでもあります」
ラッキータイガー切手は3種類の額面で販売されています。
寅が梅の花を持っている1.10ドルの切手では、中国文化において「希望と粘り強さ」を象徴しているとラウさんは説明します。
2.20ドルの切手では、寅が「幸運」を意味する漢字の「福」と、中国の伝統文化で悪霊を追い払うために使われる爆竹を持っているのが特徴で、3.30ドルの切手では、2匹の寅が長寿を象徴する結び目を片手に持ち、もう片方の手にはオレンジの紐を持っているのが特徴です。
ラウさんによると、富の象徴でもあるオレンジは、旧正月によく使用される色なんだそうです。
一方で伝統的な旧正月のお祝いではピンク色は使われないため、切手シートにピンクのデザインを取り入れることに、少し迷ったというラウさん。

Year of the Tiger 2022 stamps Source: Australia Post
「旧正月とバレンタインデーはとても近いので、愛を表すピンクを取り入れるのはいいことだと思いました」
世界中の人々にとって今年も困難な旧正月になることを受け、ラウさんは切手コレクションに「再会」の気持ちを盛り込んだと言います。
「Covidによりここ数年、終わりが見えない大変な状況が続いています。この切手はみんなが笑顔でいられるように、かわいくて、モダンで、楽しいデザインにしました」
火木土の夜10時はおやすみ前にSBSの日本語ラジオ!