ロックダウンが続くシドニーの個人とビジネスへさらなる支援を発表

労働時間を失った人々へのCOVID-19災害給付金は、週に最大600ドルまで増額されます。

Prime Minister Scott Morrison has held a press conference.

Prime Minister Scott Morrison Source: AAP

ロックダウンが続くシドニーでは、仕事を失った個人に対する給付金の増額や苦境に立たされている企業への現金補助が発表されました。スコット・モリソン豪首相が、ニューサウスウェールズ州政府との合意の上、13日に発表しました。
20時間以上の労働時間を失った人はCOVID-19災害給付金が週500ドルから週600ドルに、8時間から20時間の労働時間を失った人は、週325ドルから375ドルに増額されます。これらの支払いはロックダウン4週目となる来週から実施されます。

モリソン首相は、この一時的な措置は、可能な限り迅速に支援を行うことを目的にしていると述べています。

労働者に対する給付金の増額

「仕事を失っていなくても、雇用主の元を去ってなくても、あなたの雇用主が誰であろうと、関係ありません。労働時間を失っているのであれば、給付金に今すぐアクセスできます」

COVID-19災害給付金は、規制が続く限り、サービス・オーストラリアを通じて定期的に支払われます。

最初にロックダウンが実施された、ウーララ、ウェイバリー、ランドウィック、シドニー市の4つのLGA(ローカル・ガバメント・エリア)では7月16日から支払いが始まる一方で、その他のグレーターシドニー地域では7月19日から実施されます。

モリソン首相は、今回の支援はジョブキーパーのモデルと同様に、労働時間を失った労働者が雇用主との関係を維持するために役立つであろうとし、またグレーターシドニー並びにニューサウスウェールズ州全域に敷かれた規制が、「(政府の)求める結果に繋がるために必要な、さらなるパートナーシップである」と語っています。

「私たちに自由を与えるもの」

ニューサウスウェールズ州では13日、89人の新規感染者を発表しており、グラディス・ベラジクリアン州首相は、感染者数が「ゼロか、ゼロに近い状態になるまで」ロックダウンは終わらないであろうと宣言しました。

ベラジクリアン州首相は、給付金により、ニューサウスウェールズ州の住民が規制に従うことに期待を寄せています。

「ヘルスアドバイスに従っていただくことで、私たちは人々の健康を守るために必要なことを自由に行うことができます」

「ロックダウンの期間中、サポートの提供が続けば、個人や家族、企業はストレスを感じる必要がなくなります」
Prime Minister Scott Morrison and NSW Premier Gladys Berejiklian.
نخست‌وزیر اسکات موریسن و نخست‌وزیر ایالت نیوساوت‌ولز گلادیس بریجیکلیان Source: AAP
しかし、労働党の影の財務相、ジム・チャルマーズ氏は、今回の給付金はジョブキーパー制度と異なり、労働者が解雇される危険生があることを懸念しています。

「このパッケージで最も重要なことは、労働者が仕事を続けられることを保証することです」と記者団に語りました。

「ジョブキーパーを終了させたことが間違いであったと認めたくないからといって、政府がジョブキーパーの最も重要な側面を破棄するのを私たちは見たくありません」

企業、個人事業主、非営利団体への支援

また連邦政府とニューサウスウェールズ州政府は、分担して中小企業に対する支援を強化することを発表しました。

ロックダウン4週目からは、売上の30%以上を失った企業が、サービス・ニューサウスウェールズによる追加支援を受けることができます。 これらの企業は、給料総額の40%を上限に、週に最低1500ドル、最高1万ドルの支払いにアクセスすることができます。
これらの新たな支援金は、非営利団体を含め、年間の売上高が7万5000ドルから5000万ドルまでのニューサウスウェールズ州の中小企業が対象となります。

支給を受けるためには、7月13日の時点で、フルタイム、パートタイム、および長期のカジュアルワーカーを維持していることが条件となります。

非営利団体を含む対象企業には、給与水準に応じて週当たり1,500〜1万ドルが、個人事業主などの非雇用者に対しては、週1,000ドルが支払われます。

この新しい取り決めは、連邦政府がホットスポットに指定する州やテリトリーで、ロックダウンの延長により影響を受けるすべての地域でも今後適用されます。

雇用者団体は資金への迅速なアクセスを希望

雇用者団体は、この資金援助を歓迎すると同時に、支援金への迅速なアクセスを希望すると述べています。

ニューサウスウェールズ州の主要なビジネス組織であるビジネス・ニューサウスウェールズの最高責任者であるダニエル・ハンター氏は、この資金援助は「生命線である」としています。

「連邦政府と州政府が補助するこのパッケージは、ジョブキーパーにかかる費用よりもはるかに安い」とする一方で、このパッケージは「人々が仕事に就き、企業が営業を続けられる」こと、つながりを維持することを可能にするものだとSBSニュースに語りました。
ニューサウスウェールズ州政府は、仕事の5分の1以上を失ったテナントの立ち退きを猶予する措置を復活させることも発表しました。また、影響を受けたテナントの賃貸ストレスを緩和する手助けをした家主に対してはリベートが提供されます。

この他にも、連邦政府とニューサウスウェールズ州政府は、文化的・言語的に多様なコミュニティを支援するサービスを含む、メンタルヘルス支援に1,735万ドルを拠出することに合意しました。

オーストラリア産業グループの最高経営責任者であるイネス・ウィルロックス氏は、この財政支援策は経済の活性化にもつながるだろう述べています。

「ロックダウンが長期化することで最も大きな影響を受ける人々に保険をかけることは、個人や企業への影響を抑えるだけでなく、経済全体の健全性を維持するのにも役立ちます」

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Published

Updated

By Tom Stayner
Presented by Yumi Oba
Source: SBS News

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