安倍晋三元首相が銃撃され死亡してから2日が経った10日、シドニーのオペラハウスに、亡き元首相を偲び、日本の国旗が投影されました。
ニューサウスウェールズ州のドミニク・ペロテー州首相は、SBS日本語放送の取材で、安倍氏について、「わが国とニューサウスウェールズ州にとって偉大な友人」であったと述べ、「州民は日本の皆様とともに歩む」と語りました。
オーペラハウスにプロジェクションマッピングが施されるのは、冬の時期に開催される『VIVID』をはじめたとした特別なイベントやお祝い時。最近ではウクライナへの連帯の意を示すため、青と黄に投影されましたが、他国の政治家を偲ぶために行われるのは異例なことです。

在シドニー日本国総領事の 紀谷昌彦氏は、「オーストラリアのニューサウスウェールズ州は、安倍元総理に対する心からの哀悼の意を表して、シドニーオペラハウスに日本の国旗を映し出しました。当地の皆様のお気持ちは、広く日本国民に伝わるでしょう」と、SBS日本語放送の取材に応じました。
また日豪若手対話(AJYD)の代表の一人であるフォーサイス伊織さんは、オペラハウスを含むオーストラリア各地でのライトアップについて、「安倍元首相への哀悼の意のみならず、同氏がもたらした日豪の友好関係への多大な貢献を表している」とコメントを寄せました。
「次世代の日豪関係を背負うリーダーとして、安倍元首相が築き上げた二国間の関係をさらに強固なものにするために貢献していきたいです」
また一夜前の9日、メルボルンでは、フリンダーズ駅やアート・センターなどが、白と赤にライトアップされました。
ビクトリア州のダニエル・アンドリューズ州首相は安倍氏について「祖国に偉大な栄誉をもたらし、我々の地域の政治を一変させた」とし、日本の憲法史上最も長く首相を努めた亡き友を思い、メルボルンのランドマークをライトアップすると、自身のツイッターで明かしていました。
メルボルンを拠点に活動するフォトグラファーの伊集院利彦さんは、日本のナショナルカラーである赤と白にライトアップされたフリンダーズ駅は、「これまで何千何万回と目にしてきた中でも一番美しく感じた」とSBS日本語放送の取材に応じました。
撮影中、通りすがりの人に温かい言葉をかけてもらったり、優しくハグをしてもらったという伊集院さん。

「多くのオーストラリア人の優しさと温かさを感じることができ、悲しさや辛さを少し和らげてくれた夜でした。この日出掛けて良かったと心から思いました」
ブリスベンではストーリーブリッジやシティホール、ヴィクトリアブリッジなどがライトアップされました。
ブリスベンを拠点に活動するライターのタカ植松さんは、ブリスべンでも同様のライトアップが施されていたことに感動したと述べ、また「日豪関係深化に大きく貢献した安倍元総理の死を悼む気持ちが敬意を持って表れされていることに、元総理の存在の大きさをあらためて感じさせられました」と語りました。

また南オーストラリア州の首都、アデレードでも同様のライトアップが主要ランドマークで行われたほか、州政府庁舎では日本国旗が掲げられました。
アデレードを拠点に活動する、津軽三味線アーティストの只野徳子さんは、今回のライトアップについて、「大きな喪失感と無念を癒すものでした」と語りました。
「ライトアップされたリバーバンクは国内最大級のアジアとオーストラリアの祭典“OzAsia”の舞台ともなった橋で、オーストラリアの日本に対する哀悼の意を強く感じ、さらに感慨深いものがありました」
在オーストラリア日本国大使の山上信吾氏も自身のツイッターで、今回のライトアップについて「親善と友情」の象徴であると述べ、オーストラリアは日本の真の仲間であると、感謝の意を伝えました。
在オーストラリア大使館、ならびにシドニー、メルボルン、ブリスベン、パースの総領事館では、安倍晋三元総理大臣への弔問記帳を、7月11日と12日の2日に渡り受け付けています。記帳時間など、詳しくは以下各ウェブサイトからご確認ください。
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