Key Points
- 日本の庭園と西洋の庭園の表現するものの違い
- 海外で生け花を教えることはどうして難しいのか
- 生け花の現代社会での役割
新保逍滄さんは、国際生け花学会の副会長として生け花を学問的にも行い、生け花に関しての多くの論文の執筆や学術誌への出版も手掛けています。また日本庭園の坪庭のデザイナーでもあり、RMIT大学にて日本の美学についてのショートコースを10年ほど教えていました。

新保さんによりますと、日本庭園は自然の一番理想の形を表現していて、フランス式の庭園は抽象的なデザインに自然を合わせ、イギリス式の庭園は自然のものに人の意思を従わせるアプローチだということです。フランスとイギリスの庭園のアプローチは全く逆で、日本庭園のアプローチはイギリス式庭園に近いが、それを一歩超えたところにある、と新保さんは語ります。

長年、オーストラリアで生け花を教えてきた新保さんは、こちらの人に生け花を教えることは日本の人に教えるのとは違って、なぜ難しいのだろうと思っていたとのこと。新保さんは、日本人にとって生け花というものは「お稽古事」という考えがあり、数年以上の時を経て身についていくものだと覚悟を決めて教室に来るが、こちらではその考えはまだ行き渡っていないように思う、とのことです。
また、新保さんが瞑想と呼んでいる、枝の長さや花の配置などといったことを考えなくなる無私というような状態の経験に関しても聞きました。

また、生け花の現代社会での役割は、社会が変わるごとに変わっていき、この現代の社会に必要とされるものが生け花にある、と語る新保さん。自然の草木などに対しての態度や見方を学ぶことが、現在大きな問題になってきている環境問題における環境への意識を高めるのに役立つ可能性がある、と話します。同様に、生け花の瞑想やリラクゼーションといった面が、今日求められている精神衛生に関してのニーズに対応できるのでは、という見解についてもお話ししてもらいました。







