12月28日開幕した、サッカーAリーグ。今季は、Aリーグ史上最も多い日本人選手が参戦し、第1節のメルボルン・シティFC対ブリスベン・ロアーFCでは、すでに日本人対決が実現しました。
ハイライト
- Aリーグ2020/2021シーズンは過去最多となる日本人選手が参戦
- メルボルン・シティFCにはAリーグ、Wリーグともに日本人選手が移籍
- 椿選手は元豪代表監督、ポステコグルー氏に後押しされAリーグに移籍
Jリーグ横浜F・マリノスから期限付きで移籍した椿直起選手は、2000年生まれの20歳。
幼い頃から変わらず思い描いてきた「海外でプレイしたい」という夢は、17歳で出場したU17 ワールドカップをきっかけに強くなったと言います。海外との差を肌で感じ、「若いうちに海外に行かないと」という危機感を抱くようになったという椿選手は、横浜F・マリノスの監督で、サッカーオーストラリア代表の元監督でもあるアンジェ・ポステコグルー氏の後押しもあり、今回の移籍が決まりました。
12月4日に来豪し、14日間の隔離を終え、チームに同流したのが18日。そこからわずか11日経った29日に、第1節のブリスベン・ロアー戦に挑みました。
後半から、途中出場した椿選手。チームメイトが退場を受け、10人という苦しい状況をチームとして守りきれ、デビュー戦を勝利できたことに「ほっとしている」と語ります。
しかし、「日本のチームを抜けてから1ヵ月以上試合をしていなくて、(体に)負荷をかけられない状況」だったという椿選手は、「自分の体的には思うように動かないところはありましたし、コンディション面ではまだまだでした」と振り返ります。
まだ初戦を終えたばかりの椿選手ではありますが、オーストラリアと日本のサッカーとの違いについて聞いてみると、フィジカル面やスピ―ドといった点で、オーストラリアは「推進力があるサッカーをする」一方で、日本は「技術面や頭を使うといった部分では負けていない」と語りました。しかし一番の違いは「メンタル面」。
「1試合にかけている思いが強いと思いますし、自分でステップアップするために、1試合1試合の結果を求めていると感じます」
そんな椿選手も、将来、海外の“ビッグクラブ”でプレイするこを目標に、個人として結果を残すこと、チームのタイトルに貢献することがこの短期移籍での目標となります。
「結果を残したい。アシストと言うよりは、ゴールを残したい」
そしてAリーグへの移籍をサポートしてくれたポステコグルー監督とコーチングチームには「結果という形」で恩返しをしたいと意気込みました。
初戦で対戦したブリスベン・ロアーの檀崎竜孔選手も椿選手と同じ20歳。椿選手と同様に、6月末までの期限付きでJリーグ・コンサドーレ札幌から移籍しました。

Naoki Tsubaki hopes to make a mark on the A-League pitch Source: Melbourne City FC
「良きライバルであり、互いに刺激しあえれば」と椿選手は語ります。ブリスベンには檀崎選手以外にも、工藤壮人選手がサンフレッチェ広島から完全移籍しています。
この他にもパース・グローリーには、元日本代表である太田宏介選手が完全移籍、ウェスタン・ユナイテッドには今井智基選手が昨年に続き契約を更新しています。
またメルボルン・シティFCの女子チームには、今季、元なでしこジャパンの吉良知夏選手が加入しており、男子リーグ女子リーグともに、日本人選手の活躍が期待できます。
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