週末のイベントでは、オーバードーズで合わせて16人が入院しました。安全にドラッグを使えるようにするため、ドラッグを使用する人が、摂取する前にそのドラッグに何が含まれているか成分を調べることのできる、いわゆるピルテスティングの導入を両州の首相に求める声が高まっています。
しかし、ニューサウスウェールズ州政府は、ビルテスティング導入することは、若者に対して違法薬物の使用を許可することになりかねないとして、反対する姿勢を示しています。
オーストラリア国立大学のデビッド・カルディコット博士は、ニューサウスウェールズ州に対し、ピルテスティングの導入を支援する医療団体などの意見に耳を傾け、命を救うためにもピルテスティングを試験的に導入すべきだと呼びかけます。
ビルテスティングの導入をめぐる議論では、違法薬物、ドラッグに対するアプローチの仕方で大きく意見が分かれています。被害を最小限にすること(harm minimisation)と、ドラックを一切許さない(zero tolerance)ことの2つです。
ビルテスティングは、ドラッグを社会から根絶することは非現実的では難しいというharm minimisationの考えから、たとえ全体的なドラッグの使用が増えたとしても、ドラッグがもたらす被害を最小限に抑えようとするものです。逆にzero toleranceの考えでは、いかなる理由であれ、ドラッグは一切認めないという対処方法になります。




