来月からの最低賃金の引き上げの対象となる人の多くは、店舗での品出し補充スタッフやホテルなどの清掃スタッフ、高齢者ケア従事者など、コロナウイルスのパンデミック中にオーストラリアの経済や生活を支えてきたエッセンシャルワーカーです。
引き上げ後の最低賃金は時給で21.38豪ドル、週給は812豪ドルになります。時給で約1豪ドルの引き上げ、週給では40豪ドルの引き上げとなります。
最低賃金の引き上げは、航空、観光、外食などのホスピタリティー業界が今年10月から、そのほかの業界では来月7月から実施されます。
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背景に物価高
最低賃金の引き上げ決定の背景には、物価の上昇による生活コストの増大があります。
引き上げには労働組合からおおむね歓迎の声が聞かれる一方、失業者などの福祉手当受給者やアプレンティス(見習い労働者)など、受け取る金額が据え置かれたままの人がいるとの指摘もあります。
また中小業界を代表する団体からは、ビジネス自体もコストの上昇に直面しており、5.2%という最低賃金の大幅な引き上げはすべての業界で悪影響をもたらすことになるとの懸念の声も上がっています。
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