「教育」で未来を切り開き、貧困から脱却 WSO山口正人理事長

World Scholarship Organization 

World Scholarship Organization provides education to youth from Bangladesh and Kenya Source: Masahito Yamaguchi

「教育」で貧困の悪循環に歯止めをかけようと、非営利団体ワールド・スカラシップ・オーガナイゼーション(WSO)は、 バングラデシュやケニアの貧しい若者たちに、無償の奨学金を提供しています。


世界銀行は国際貧困ラインを1日$1.90未満、日本円にして約200円未満に設定していますが、現在世界の約9.2%、または6億8900万人がこの貧困ライン以下での生活を強いられています。

シドニーの日本人コミュニティーが中心となって活動する非営利団体・ワールド・スカラシップ・オーガナイゼーション(WSO)は、世代から世代へと連鎖する世界の貧困に歯止めをかけようと、「教育」の機会を与えることで、これらの人々が貧困から脱却することを目標に活動を行っています。

World Scholarship Organization 
WSO at Japan Expo, December 2021 Source: World Scholarship Organization 

2014年に設立されたWSOは、主にバングラデシュやケニアの貧しい若者たちに無償の奨学金を入学から卒業まで提供することで、彼らが技術を身につけ、生活ができるよう支援。

手に職をつけられるよう、奨学金の受給賞は看護師や会計士、IT関係など、「職業訓練」に深く関連することが条件となっており、技術を身に着けた若者自身が、今度は「周りの貧困を少しでも助ける」ことを願っていると、WSOの山口正人理事長は語ります。

アジアの最貧国であるバングラデシュには毎年足を運んでいるという山口さん。

同国では人口の24.3%が貧困ライン以下で生活をしており、子供の約50%が義務教育である8年生を終えることができず、労働を強いられていると言います。

ダッカのレストランでは現在でも小さな子供がカレーやご飯を運んできたり、民間のバス会社で働く少年は12時間労働で給料はわずか1~2米ドルであるとし、「これが現実である」と説明します。

Children of Bangladesh
Children of Dhaka, Bangladesh Source: Masahito Yamaguchi

一方、人口の36.1%が貧困ライン以下で生活するケニアでは、大干ばつが続いており、その影響で教育を受けることができなくなった子供たちがいると話します。

WSOの活動のきっかけは1978年に遡ります。

インドのコルカタ(旧:カルカッタ)を訪れた山口さんは、そこでマザー・テレサ氏に会い、彼女が運営する団体「死を待つ家」でボランティアとして活動。そこで非常に大きな衝撃を受けた山口さんは、自分もいつかは「マザー・テレサさんと同じような活動をしたい」と思うようになったと言います。

また2012年、バングラデシュの実業家・経済学者で、「マイクロファイナンス」や「ソーシャルビジネス」*を通じて貧困層の救済を行ったノーベル平和賞受賞者ムハマド・ユヌスさんから、「教育」こそが、世界から貧困撲滅を成功させる鍵を握ると教わったことも、WSOの活動のきっかけとなりました。

*マイクロファイナンス:貧困層を対象に無担保で小額の融資や保険の支援を行う。ソーシャルビジネス:利益を追求するのではなく、貧しい人々が抱える問題を解決するためのビジネス

World Scholarship Organization 
Education holds one of the key to escaping poverty Source: Masahito Yamaguchi

WSOチャリティフェスタ2022

WSOは毎年、活動の一環として、ファンドレイジングイベントを開催。

今年も、シドニーの日本人コミュニティーが一丸となって、5月8日に『WSO チャリティフェスタ2022』を、シドニーのクローズネストセンターで開催します。

当日は着物ショーや相撲のデモンストレーション、桜合唱団、さらには子供たちによるバレエやブレイクダンス、チアリーディングなど、多種多様のパフォーマンスが披露されるほか、フリーマケットや日本のお弁当の販売など、盛りだくさんの内容となっているので、ぜひ足を運んでみてください。

WSOの山口正人理事長の音声インタビューは下記からどうぞ

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