シドニーを拠点に活動する箏奏者で、オーストラリア箏ミュージックインスティチュートの代表を務める小田村さつきさん。
古典的な演奏だけにとらわれず、さまざまな楽器やジャンルとのコラボレーションを積極的に行い、先駆的に箏の演奏と指導をオーストラリアで行ってきました。
10歳で箏を習い始め、18歳の頃には著名な箏曲家、沢井忠夫氏と沢井 一恵氏に弟子入りした小田村さんは、今から35年前の1988年、箏を広めることを目的に来豪。
沢井 一恵氏は当時、箏の継承が危ぶまれており、「日本の中で希望が持てなくなった」と、海外に目を向けるようになり、若い箏奏者を海外へ派遣することを積極的に行っていました。

Credit: Satsuki Odamura
そんな中、より多くの人に箏を知ってもらうため始めたことのひとつが、楽器やジャンルを超えたコラボレーションでした。
「日本で作られた曲だけを弾くのはワンウェイ、コラボレーションをしないと広がらない」と気づいたと話します。
小田村さんは8月14日にシドニーを皮切りに始まる、Musica Viva、『Silk、Metal、Wood』の公演で全国ツアーを開催されます。このツアーでは、小田村さんのソロ演奏をはじめ、フランスの著名なチェリスト、ジャン・ギュイエン・ケラス氏と、オーストラリアの若手チェリスト、ジェームス・モーリー氏とのコラボレーションも披露されます。
1945年に設立されたMusica Vivaはオーストラリアで最も古いインディペンデント・パフォーミング・アーツ団体で、質の高いコンサートを始め、アーティストの育成、音楽教育などをオーストラリア全土で繰り広げてきました。
アーティスティックディレクターである、ポール・キルダ氏は、今回共演する3人について、楽器を愛する情熱的なミュージシャンであり、新しい音をみつけようとする果てしない好奇心があると述べています。
小田村さんのフルインタビューは下記から。
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