
The Japanese kimono and obi (belt) was specially designed and made to represent Australia. Source: Imagine One World Kimono Project
全くゼロからのスタート。プロジェクトの成功に自信を感じることができたのは、開始から5年後の2019年でした。
残念ながら、目標としていた東京オリンピック開会式でのお披露目はかないませんでした。高倉さんは今後、完成した着物は飾るだけでなく、実際に着てもらい、着物を身に着けた人たちが手をつないで輪を作ることで、世界は一つというメッセージを伝えていきたいと言います。
インタビューでは、プロジェクトを始めたきっかけやそのプロセス、そしてオーストラリアをモチーフにした着物などについて聞きました。

Yoshimasa Takakura who runs a kimono shop in Japan has founded a non-profit organization to create more than 200 kimonos featuring different countries. Source: Imagine One World Kimono Project
子どもたちと作った思い出の着物
高倉さんによると、プロジェクトで制作した213の着物の中でも、オーストラリアの着物は子どもたちが制作に参加した数少ない作品の一つです。参加したのは高槻市立芥川小学校の4年生。授業の一環として行われたこともあり、その様子や工程が映像にまとめられています。
オーストラリアのことを学びながらさまざまなアイデアを出す子どもたち。人気の「柄」はコアラやカンガルーではなく、ブーメランでした。子どもたちのアイデアを活かしながら、デザイナーと職人が着物を完成させます。
大阪府高槻市は、クイーンズランド州トゥーンバ市と姉妹都市関係にあります。オーストラリアをモチーフに作られたこの着物一式は2017年に、トゥーンバ市で披露されています。
高倉さんは現在、「KIMONOプロジェクト」を展開する一般社団法人イマジンワンワールドの代表理事の座を離れていますが、経営する呉服店で231の着物一式の管理を行っています。現在の団体の代表理事は手嶋信道さんです。
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