歌うトランペッター、小泉奈那さん「人生一度きり、やりたいこと進んでやる」

Trumpeter and Vocalist, Nana Koizumi (SUPPLIED/ Shinya Oishi)

Nana Koizumi (SUPPLIED/ Shinya Oishi)

「歌うトランペッター」として、 ジャズ を中心に音楽活動をしている小泉奈那さん。関西を中心に 、トランペッターとボーカリスト として活躍し、最近東京でも音楽活動を始めていましたが、5ヶ月程前にワーキングホリデー で来豪。理由は、7年前にカナダでワーキングホリデーをした時にやり残したことをこちらでやり遂げるため、ということです。


Nana Koizumi (SUPPLIED/ Shoko)
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Shoko)
小泉奈那さんは、大阪、京都、奈良、神戸など関西中心に主にジャズの音楽活動をしていて、最近は東京でも活動をしていました。
そして去年の11月にトランペットと共にシドニーに来豪。そこですでに基盤を作ることが出来たということで、現在メルボルンに活動拠点を移しています。

また奈良県の橿原市の観光大使としても活動しています。

こういうお仕事をしていると人と比べてしまうことも沢山ある、と言う小泉さんですが、いい流れになるように信じていることがあるということ。その明るさの秘密もお話ししてもらいました。

まず小泉さんに、トランペットを演奏するようになったきっかけを聞きました。
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Sakiko Goto)
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Sakiko Goto)
奈良県の小学校はブラスバンドが盛んだと言う小泉さん。

10歳のときに、小学校の先生に好きな楽器を選ぶように言われ、好きな男の子が選んだ楽器がトランペットだったため小泉さんも同じくトランペットを選びます。そしてトランペットが大好きになったということ。中学校では吹奏楽部を選択し、その後大好きな音楽をもっと専門的に学びたい、と、高校は奈良県で唯一音楽科のある高円高等学校に入学します。その後大阪音楽大学短期大学部への進学を決めました。

「音楽の学校に入るっていうのは凄くお金がかかるものでございまして…もう親に土下座をしましてですね。『お願いします!』って言って、入らせていただきました」

基本的に両親は凄く応援してくれている、ということです。
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Shinya Oishi)
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Shinya Oishi)
ジャズのパフォーマンスをすることになったのは、卒業後にトランペット講師として働くようになってからでした。生徒さんは小泉さんに対し、それまで小泉さんが習ってきたクラッシックではなく、多岐にわたるジャンルの音楽を習いたいとリクエストしました。それではジャズを勉強しよう、と教室を探した小泉さんですが、音の大きいトランペットを練習する場所はなかなか見つかりませんでした。その時に「運良く」、見つけたジャズ教室。そこで演奏をさせてもらえるかお願いしたのが、その教室のオーナー、またジャズピアニストである香川さんでした。そして香川さんからジャズの世界に導いてもらい、歌もやることを勧めてもらって現在の「二刀流の、トランペットと歌の小泉奈那」が生まれた、ということです。
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Thomas Su, SU PHOTOGRAPHY)
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Thomas Su, SU PHOTOGRAPHY)
ジャズの音楽は凄く自由、さらにジャズはいくらでも休符を作っていい音楽でもあり、自分の思ったままに奏でる、そして会話する、というのが魅力だったと小泉さんは語ります。初めは難しいと思ったが段々と虜になり、大好きになったということです。

小泉さんがオーストラリアに来た理由は、2016年にカナダのバンクーバーにワーキングホリデーに行った時にやり残したことがあり、それを絶対に挽回したいと思ったからということです。一体何が心残りだったのでしょうか。
 Nana Koizumi
Nana Koizumi
バンクーバーでは、ジャズのバーやレストランなど色んなジャズのスポットに行けたり、コンサートに出演させてもらったりもしたのに、記録に残すことができなかった、と、小泉さんは振り返ります。また英語がなかなか話せなかったため勇気が必要だった、と言う小泉さんは、もう一歩か二歩踏み出して、現地のジャズのプロのミュージシャン達ともっと深い交流ができたら良かった、という後悔もありました。

今回の滞在において、現地のミュージシャン達と深く交流したり、仕事をもらったり、現地のジャズのベニューを記録に残していく、ということは既に叶えてこられているのでこのまま引き続きやりたいのと、オリジナルの曲を作っていきたいと思っている、と小泉さんは順調な様子を語ります。滞在に関しても、シドニーではすぐに基盤を作ることができたので予定より早めにメルボルンに移動したと言う小泉さん。シドニーでは、レストラン、ジャズのベニュー、また幼稚園で演奏の仕事などもあったということです。現在メルボルンでは、ライブでの演奏に加え、路上でも演奏を始めました。
Nana Koizumi (SUPPLIED/ moe)
Nana Koizumi (SUPPLIED/ moe)
オーストラリアではアートや音楽などが色々な所で溢れているので、日本よりもっと気軽に音楽が聴ける雰囲気なのかなと思った、と言う小泉さん。そのために鑑賞する料金も非常に高いということはなく日本より気軽に払えるような感じなのかな、と分析します。

来豪してすぐに基盤を作ることができたと言う小泉さんの、大事に思っていることは?

ミュージシャンとして大事にしていきたいと思っていることは、音楽というのは一瞬で流れるなまもののような物なので、お客さんとメンバーが同じ空間に集まるのはもしかしたら一生に一度しかないかもしれない、そんな奇跡のような日の繰り返しと思っているので、その空間を大切にしたい、と話す小泉さん。

また音楽以外のことで大切にしている人生のモットーのようなものがあるか聞くと、「人生は一期一会だと思うので」、「何か理由があって、こういう出会いがあるのかなって思うと、それを本当に大切にしていきたいな」と思う、ということです。
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Sakiko Goto)
Nana Koizumi (SUPPLIED/ Sakiko Goto)
人生は一度きりなので、やりたいことは進んでやる。自信がなくても、勇気がなくても、一歩目だけちょっと出してみると、後はコロコロコロッとね、流れにまかせて行けるのかなと思うので、何より一歩目を大事にしようと思ってますね。
小泉さんは、名前が奈那ということから、ラッキーセブンと言って貰えることがあったということで、何か嫌なことがあっても、「いや、ラッキーなはずや!」と思うことを心掛けている、と言います。運が悪い、と思ったらそうなっていってしまうだろうし、私は可愛くない、と思ったら可愛くなくなってしまうかもしれないけれど、「私は可愛いぞ!」と言うと可愛くなるのかな、またこういうお仕事をしていると、人と比べてしまうこともよくあるけれど自分はオンリーワンであり、スペシャルな人間でラッキーだと信じていくと、いい出会いがあったりいい流れになっていくのかな ー それを信じている、とお話ししてもらいました。
Nana Koizumi
Nana Koizumi
とりあえず自分のやりたいことの一歩目一歩目っていうのを沢山踏んでいったら、絶対自分のやりたい方向に向かっていくと思うので、もうそれをひたすら信じて、この未来がどうなるかな、もっと明るいものになっていく…だろうから、その未来が楽しみ
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