SBS Examines: かつて家族を中傷する言葉、今では自分の誇りに(SBS 50)

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These Greek and Italian migrants share their experiences of Australia and their place within it. Credit: SBS Examines

「Wog(ウォグ)」はオーストラリアで、第二次世界大戦後にやって来たギリシャやイタリアからの移民を中傷する言葉として使われていました。しかし若い世代はこの言葉が保つ意味を見直し、「Wog」の言葉に新しい文化的アイデンティティーを見出しています。


注意:不快に感じる言葉が含まれます。

コメディアンでトリプルジェイのホスト、コンチェッタ・カリストさんは、自分のバックグラウンドを誇りに思う「Wog(ウォグ)」です。

ですが、彼女の父親にとって「Wog」は侮辱されるときに言われる言葉でした。

カリストさんは SBS Examines に対してこう語ります。

「私にとって誇りを表す言葉です。本当にそう思っていますし、言い方で決まると思います。もし誰かがこの言葉を私を罵(ののし)るように言ったとしたら、私はとても動揺すると思いますし、驚くと思います。本当にこの言葉が表す意味は変わりました」。

「私の父はオーストラリア生まれですが、この言葉は周りと違うことを厳しく責めるときに使われる言葉だったといいます。ですから本当に大きく変わったのです」(カリストさん)

「Wog」は、人を中傷する言葉「Dago(デイゴ)」から生まれました。

「『Dago』は使われなくなり…代わりに『Wog』が使われるようになりました」(メルボルン大学のアンドニス・ピペアラグル博士)

もともとは、害虫などの異常発生や病気といった意味があります。

元サッカルー(サッカー男子オーストラリア代表)のピーター・カサロスさんは、9歳のときにギリシャからオーストラリアに来ました。否定的な意味で「Wog」という言葉が自分に向けられたと語ります。

「Wogと呼ばれることも本当に多くありました」

「『私たちの土地で何をしているんだ』とよそ者として見られました。海外からやってきた移民たちが懸命に働くためにここに来て国造りを支えている、と考える人はほとんどいませんでした。」(カサロスさん)。

「Wog」は多くのオーストラリア人にとって複雑な意味を持っています。ピペアラグル(Piperoglou)博士は、今ではこの言葉が、新しい文化的な移民アイデンティティーの形成・キュレートをもたらしていると語ります。

「地中海沿岸出身の移民たちは、自己認識を見つめ直し、自分たちのなかにある、ある種のオーストラリアらしさを見出すことができています。それは、良きオーストラリア人とは何かを決める単一文化的な表現に対抗し、挑戦するものです」(ピペアラグル博士)。

SBS Examines の今回のエピソードでは、SBSが今年50年の節目を記念し、移民一世のオーストラリアでの経験や現在のオーストラリアを形作ることになった彼らの貢献を取り上げました。

その話、誰から聞いたものですか?

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