KEY POINTS
- 冬に家屋に侵入するペストといえばネズミが定番だが、シロアリは一年中活動しており、その被害も甚大。
- 家屋を清潔に保ち、ペストにとって好都合な条件や侵入口をなくすことが、ペストの発生を防ぐシンプルな予防策である。
- 殺虫剤は市販のものだけを使用し、免許を持ったペストコントロールの業者に駆除を依頼すべきである。
ペストから家を守ることは、冬の間でも見過ごされるべきではありません。これは蚊のような、暖かい時期に活発になるペストも当てはまります。
迷惑なだけに留まらないペスト
衛生昆虫学者で、ニューサウスウェールズ・ヘルス・パソロジーとシドニー大学の准教授であるキャメロン・ウェッブ博士はこう語ります。
「オーストラリア全土にはおよそ300種類の蚊がいます」
「寒い時期にはほとんど現れないものもいますが、非常に活動的なものもいます。それらの多くは家の周辺に水がある都市部に生息しています。」
涼しい時期でも、蚊は家の中にいる可能性があり、 たまに刺されることもあります。
蚊を寄せ付けないためには、裏庭の汚れた水を取り除き、窓や雨水タンクに虫除け網を設置するなど、シンプルな対策を行うことができます。

「蚊がどこから家に入ってくるのか、覚えておくことが大切です。」
「涼しい時期の蚊は健康への害があるというよりも、むしろ厄介であるといえるでしょう。刺されることはあっても、蚊が病気のもととなるいくつかの病原体を媒介するリスクは大幅に減少します。」
食料やあらゆるものの表面を汚染するゴキブリについては、同じことは言えません。
ゴキブリのようなペストは、ゴミが溜まっていたり、家の中に餌になるようなゴミがあると繁殖します。Medical entomologist Cameron Webb
ペストが家の中で繁殖してしまう条件を最小限に抑えることは、ゴキブリやその他のペストが元となる病気の感染を防ぐのに大いに役立つ、とウェッブ博士は話します。
「しかし、どうしても殺虫剤が必要になるときもあります。その場合は、地元のホームセンターやスーパーマーケットで入手できる殺虫剤のみを使用するか、プロのペストコントロール業者に依頼すべきです。」
デイビッド・ゲイ氏はここ30年間、ペストコントロールに携わってきました。
ゲイ氏は、トコジラミは住宅や商業施設において、一年を通して見られるペストのひとつであるといいます。
「成熟したトコジラミは、リンゴの種によく似ていると表現するのがおそらく最も適切でしょう。... しかし卵や生育の初期段階では、それらはとても小さいのです。」

ほとんどの場合、トコジラミは旅行先や滞在先、または来客から、知らず知らずのうちに家に持ち込まれます。それらは見つけることが容易ではないため、蔓延してしまう可能性があります。
「それらは家具の中や継ぎ目、蝶番など、非常に狭く小さな隙間に入り込み、その隙間や割れ目の奥深くに潜り込んでしまいます。そのため、発見するのは非常に難しいのです。」ゲイ氏は説明します。
冬に家の中に侵入する代表的なペスト、ネズミ
オーストラリアの多様な気候条件は、各州やテリトリーで遭遇するペストの多様性と合致しています。
熱帯北部の地域では、温暖な気候のため、ペストの問題は年間を通してより多く発生する傾向にあります。
これとは対照的に、国内の他の地域ではネズミが最も一般的なペストのひとつであり、寒い季節にそれらは屋内に入り込み、家の中でより活発に活動する、とゲイ氏は話します。
「ビクトリア州、南オーストラリア州、西オーストラリア州、そしてニューサウスウェールズ州の一部など南部の州では、どこも冬に家の中にネズミが現れる傾向があります。」

暖かい時期は、ネズミは外で生活し、見つけられるものはなんでも食べ、家の下、ガレージの中、屋根、または庭の鬱蒼と茂った枝葉の中に住み着きます。
「しかし、涼しくなるにつれ、それらは家の中に押し寄せてくる傾向があります。いったん家に入れば、そこは暖かく、餌もあり、そのため自分から出て行くことはほとんどありません。」ゲイ氏は説明します。
プロによるペストコントロール
蔓延してしまったペストの駆除を専門業者に依頼する場合、彼らが資格を持っているかどうか確認することが重要です。
Australian Environmental Pest Managers Association (AEPMA)は、都市環境で働くプロのペストコントロール業者を代表する団体です。
この団体の取締役であるロブ・ボシュマ氏は、ネズミが家にいることが分かったとき、その家の中には自分が気づいている以上に多くのネズミがいるものだと語ります。
「ネズミが家に発生したと電話をかけてくる人は、何度かネズミを目撃し、それを同じネズミだと思う傾向があります。」
「長年にわたって多くの家屋を調査してきましたが、新しい建物でも古い建物でも、ネズミの痕跡がない屋根はほとんどありません。」

「たいていの人の家にはネズミがいます。ただ、その数とレベルが違うだけなのです。」
ネズミの蔓延を防いだり、少なくともその数を減らしたりするためには、穴や家の中への侵入口を塞いだり、ネズミの餌となるようなものを家に置かないなどの予防策が最も重要であると言えます。
ボシュマ氏は、ネズミを引き寄せてしまう家の一般的な環境についてこう説明します。
家屋に接したつる植物や茂み、ネズミが簡単に侵入できる隙間や穴がある、家の床下などです。建築廃材などもネズミの温床になります。AEPMA Board member Rob Boschma
「コンポストを使う場合は、蓋を閉じられる、地面から離れたタイプのものを使用してください。」
シロアリに注意
ペストコントロールでは、一般的にペストの最盛期と閑散期の間に見られるアリやクモなどのペストが、冬により多く見られるようになっているとボシュマ氏は話します。
季節に関係なく、シロアリはオーストラリア本土全域で家主を悩ませているペストです。
健康へのリスクはないものの、その影響は甚大となっています。
シロアリは木材に含まれる成分を餌としているため、発見されないままでいると、住宅の木造構造に大きな害を及ぼす可能性があります。ボシュマ氏はこう語ります。
「シロアリが建物に侵入すると、文字通り、その建物の価値を蝕んでしまいます。シロアリに対処するのが困難なのは、それらが隠れて活動するためです。シロアリは床下や壁の空洞に潜んでいます。
シロアリがいつ発生し始めたのかを特定することは困難です。しかしほとんどの家では、シロアリは発見されるまでに少なくとも5年は家の中にいると考えられます。

「一般的には、ドアが蝶番から外れたり、足が床を貫通したり、掃除機が壁と床の境目にある巾木を貫通したりします。... シロアリが家の中にはびこっていることに気づくのはその時なのです。」
家主から家を借りている場合は、自らの家の管理不足が原因で発生するペストとは違い、シロアリは一般的に家主の責任となる問題のひとつです。
いずれにしても、ペストの侵入に対処する際には、プロパティ・マネージャーに相談するようボシュマ氏は勧めています。
「誰が責任を負うかは、その場の状況によります。いずれにせよ、プロパティ・マネージャーに相談し、当事者全員が合意することを確かにすべきです。」
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住宅火災から守るための5つのポイント
殺虫剤には人体に害を及ぼす活性成分が含まれており、中毒症状は殺虫剤にさらされてから2日以内に起こります。
殺虫剤の中毒症状が現れた場合、または中毒の疑いがある場合は、Poisons Information Centre (13 11 26)に電話してください。
緊急の場合はトリプルゼロ(000)に電話して救急車を呼んでください。





