SBS Examines: 「他の人には見えない脅威」: ファースト・ネーションズの人が日常で直面する人種差別

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Indigenous Australians' experiences of racism have increased over the past decade. Credit: Tamati Smith via Canva

8月9日は国連の定める世界の先住民の国際デー。オーストラリアの先住民は過去10年間、自分たちに向けられる人種差別の強まりに直面してきました。若者や多文化コミュニティーがこの流れを変えることができるかもしれません。


リコンシリエーション・オーストラリアが6月に発表した報告書によると、先住民が経験する人種差別は過去10年間で15%増えました。
報告書はさらに、先住民にとって人種差別は日常経験するものになってしまっていると結論付けています。

カビカビとオーストラリアン・サウス・シー・アイランダーの子孫である、心理学者のケリー・ライアン氏は、2023年に行われた「国会への先住民の声」の設置をめぐる国民投票(レファランダム)が反対多数で否決されたことで、ファースト・ネーションズの人たちは多くの困難を目の当たりにしていると指摘します。
「圧倒的な大差で否決されたことで、私たちに対して目に見えない攻撃的な毛布がひろく掛けられたように思います。これは対応するのが難しいもので、国民投票の結果を悲しむ余裕がなくても、それでも自分たちに向けられる攻撃に対処しなかればならないのです」(ライアン氏)。

リコンシリエーション・オーストラリアの調査によると、先住民のトゥルース・テリング のアクティビティや、ファースト・ネーションズの文化を祝う機会に最もよく参加するのは、若者と多文化コミュニティーです。
ロックハンプトンを拠点に先住民の文化ワークショップなどを学校や職場で行うダランバルの男性、ジョーダン・ヤング氏はSBS Examines に対し、ワークショップは実際に、先住民に対するネガティブなステレオタイプを崩すことにつながっていると語ります。
差別を持って生まれてくる人はいません。生まれてから身につけるものです
ジョーダン・ヤング氏
「だからこそ、子どもたちにアボリジナルの文化について別の視点、別の価値観を示すことは、とても重要なことなのです
」(ヤング氏)。

SBS Examines のシリーズ「Understanding Hate(憎しみを理解する)」の今回のエピソードでは、オーストラリアの先住民に対する人種差別の強まりと、その影響に私たちがどう立ち向かえるのかを考察しました。
その情報、どこで知ったものですか?

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