日本酒での復興、そして世界から国内産業の活性化へ 福島県会津ほまれ酒造 唐橋裕幸社長

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Hiryuki Karahashi, CEO of Homare Sake Brewery held a sake seminar at Consul-General's residence, 14 March 2023. Credit: Yumi Oba

外務省のプログラムの一環で来豪された、福島県会津ほまれ酒造の唐橋裕幸社長に、東日本大震災からの復興や、このほどユネスコ無形文化遺産に提案された日本の「伝統的酒造り」についてお聞きしました。


日本のブランドや伝統、文化などを海外に発信する外務省のプログラムで来豪された、福島県会津ほまれ酒造の唐橋裕幸社長。

2018年に創業100年を迎えたほまれ酒造は、世界に日本酒の魅力を発信し、ひとりでも多くの人々が日本酒を親しめるよう活動されています。

現在ではオーストラリアを含む19ヵ国に輸出するまでになりましたが、12年前の東日本大震災による風評被害には現在も悩まされており、悔しい思いをしてきたと話します。

唐橋さんは震災があった2011年の9月、社長に就任。それは震災からの復興を含めた大きな決断となりました。暗中模索の状況であったものの、「スタッフを守る必要があった」と振り返ります。
就任から4年後の2015年、『International Wine Challenge』日本酒部門で、「会津ほまれ 播州産山田錦仕込 純米大吟醸酒」が876の銘柄の頂点に立ち、最優秀賞を受賞。

福島県内の酒蔵としては初となる快挙で、その後福島県では日本酒を見直し、「お酒で復興しよう」という風潮が生まれたと説明します。

3月14日、シドニー総領事公邸で開催された酒セミナーには、レストランやホテルの代表者、フードライター、コンテント・クリエイターなどが招待され、唐橋社長による講義で、日本酒について学びました。

参加したインドネシア出身の動画クリエイターでブイロガー(動画ブロガー)、ニック&ヘルミさんは、日本酒が生まれる過程を学ぶことで、今後より日本酒を楽しむことがでる、その奥深さを知ることができたと話します。

また盃からお猪口、枡、グラスなど、さまざまな酒器についても初めて学ぶことができたと、早速動画を制作されていました。
日本人の日本酒離れというものが進むなか、世界における日本酒の認知度が上がっていると話す唐橋社長。

「若者は自国のものよりも他国のものに行く傾向がある」とし、海外で日本酒はこのように飲まれていると発信することで、日本酒を逆輸入し、また国内でも活性化できればと考えています。

また日本政府は今月、日本の「伝統的酒造り」をユネスコの無形文化遺産に提案。早ければ来年11月にユネスコ政府間委員会で登録可否が審議される見通しです。

唐橋社長は「日本酒が文化として認められれば、その価値が上がる」と期待を寄せています。

唐橋社長のフルインタビューは下記から

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