沈黙では何も変わらない—日本の「国籍法」と、40年以上抱え続けた葛藤を越えて、ドキュメンタリー監督・西倉めぐみ

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Credit: Credit: Megumi Nishikura

ドキュメンタリー映画『ハーフ』から10年以上。 日本の“社会の現実”を世界に伝えてきたドキュメンタリー映像監督・西倉めぐみさんが、 次に取り上げるテーマは日本の「国籍法」。


グローバル化が進み、国境を越えて働き、家庭を築く人が増えるなか、世界では多くの国が複数の国籍を持つことを容認しています。

オランダのマーストリヒト大学の研究所の調査によると、2020年時点で、条件付きも含め、世界のおよそ76%の国が、外国籍を取得しても元の国籍を自動的に失わない形で、重国籍を容認しています。

現在の日本の国籍法では、 18歳に達する以前に重国籍となった日本人は、20歳までに国籍を選択することが法律で定められています。

期限内に選択が行われない場合、法務大臣は国籍選択を求める「催告」を行うことができ、 その通知から1か月以内に日本国籍を選択しなければ、原則として日本国籍を失うとされています。

一方で、法制度と実際の運用のあいだには乖離があるとの指摘もあります。

また、国籍法11条1項では、 日本国民が自己の意思で外国籍を取得した場合、 本人の国籍喪失の意思にかかわらず、日本国籍を失うと定められています。

こうした制度は、 出生により重国籍になった人だけでなく、大人になってから国籍をめぐる選択に直面する人たちに、どのような影響を与えているのでしょうか。

その問いを追い続けているのが、アメリカ在住のドキュメンタリー映画監督・西倉めぐみさんです。西倉さんは現在制作中のドキュメンタリーで、外国籍を取得したことを理由に、本人への明確な意思確認がないまま日本国籍を失った日本人女性・近藤ゆりさんが、国を相手取り裁判で闘う姿を追っています。

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Credit: Left: Yuri Kondo, currently being interviewed by Megumi for her new documentary on Japan’s nationality law. Right: Megumi Nishikura, Japanese American film director and producer. Provided by Megumi Nishikura

西倉さん自身、アメリカ人の母と日本人の父を持ち、出生から重国籍を保持する一人です。

自身が重国籍であることが公になるリスクを承知のうえで、このテーマに向き合っています。

リスクがあるかもしれないって分かっています。でも、黙っていたら何も変わらない。45年抱えてきた悩みを映画を通して変えたい。
ドキュメンタリー映画監督 西倉めぐみ

西倉さんは、2013年に日本社会の中でミックスルーツを持って生きる人々の声を描いたドキュメンタリー映画『ハーフ』を共同制作しました。

その他にも『七転び八起き:日本人戦争花嫁たち』、第二次世界大戦中の日系アメリカ人強制収容を描いた短編映画『ミニドカ』などの作品で、国際的に注目を集めました。

現在制作中の日本の「国籍法」をテーマにしたドキュメンタリーについては、ポッドキャストからお聴きください。

過去にSBSにご出演いただいた西倉さんの

インタビューも、是非合わせてお楽しみください。

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